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若返りと遺伝子の関係とは

“いつまでも美しさや若さを保ちたい。ずっと家族と一緒に健康に過ごしたい。
若返りは人類の夢の一つでもあります。

しかし、今のところ人間が若返る方法というものは確立されていません。
では、どうすれば人は若返ることができるのでしょうか?

まず、なぜ生き物は老化するのかについて考えてみましょう。
一般的に、老化は細胞が分裂できなくなっていくことに大きく関係していると考えられています。では、なぜ年を取ると細胞分裂ができなくなるのか。その答えは、テロメアと呼ばれるDNAとタンパク質からできた染色体の末端の構造に関係しています。

細胞が分裂するとき、当然DNAも複製されます。しかし、この時にDNA鋳型の関係でどうしても複製できない部分が出てきてしまいます。その複製できない部分を補う遺伝子が、このテロメアなのです。

このテロメアは細胞分裂の際にDNAの複製を正常に進行させるために欠かせない部分となっています。しかし、どういうわけかこのテロメアは細胞が分裂するごとにどんどん短くなってしまい、次第に生き物は正常な細胞分裂ができなくなり、老化してゆきます。

つまり、このテロメアが長ければ長いほど細胞分裂を何度も行なうことができるようになり、生き物は若さを保つことができる、というわけです。

実際、クローン生物として生まれたヒツジのドリーは、このテロメアが異様に短かったために老化も早かったという研究結果が報告されています。テロメアは生き物の若さを保つために欠かせないものなのです。

では、このテロメアを長く伸ばす方法はないのでしょうか。実はテロメアを伸長させる酵素として、テロメラーゼというものが既に知られています。事実、がん細胞などの異常に増殖する細胞にはこのテロメラーゼがかなり多く含まれていることが分かっています。

では、テロメラーゼさえあれば、人間は若返ることができるのでしょうか。その発想によって実際に若返ることができるのかどうか、研究を行なった一例もあります。
あるアメリカのバイオ企業の発表によると、このテロメラーゼを細胞に注入した遺伝子治療を行なった女性は20歳も若返ったと言われています。

しかしこれには反論も多く、確実性はありません。また、一部の科学者の間ではテロメアが本当に老化と関係しているのか疑問視する意見もあり、単純にテロメアさえ長ければ若返りにつながるかはまだまだ議論の余地があるでしょう。

では、私たちが若返るための近道はどこにあるのでしょうか。
多くの研究者たちは、若返りにはベニクラゲというあるクラゲがヒントを握っていると考えています。

このベニクラゲはストレスを感じたりある程度年を取ったりしてくると、だんだんと体が小さくなってゆき、ポリプという成長前の段階に若返りします。そして、再び元の姿に戻ることができるのです。
つまり、理論的にはベニクラゲは寿命によって老化して死ぬことはありません。

このベニクラゲは世界中の生物学者に非常に注目されており、今後若返りや不老不死について解明するための鍵だと言われています。このクラゲの若返るシステムについては、世界的なベニクラゲ研究の権威でもある久保田信さんが長年取り組んでおり、ベニクラゲには若返るための細胞や遺伝子の特殊なシステムがあると判明しました。

このクラゲについてさらに研究が進めば、今後、人間にも応用することができる可能性があります。
しかし、2019年現在、ベニクラゲが若返る仕組みは少しずつ解明されてはいるものの、それが人間に応用できるといった研究は存在しません。

そのため、遺伝子治療による若返りはSFの世界の話に過ぎず、今のところ大きな期待はできないと言っても過言ではないでしょう。
現在のところ我々がすぐに取り組めるアンチエイジングは、適度な運動をすることや食生活に気をつけることなど、健康に過ごすことが一番の近道となるでしょう。”

最終更新日

アンチエイジング , 老化 , 遺伝子